










〈酵素4種を配合〉
1.リパーゼ(脂肪分解酵素、皮脂汚れやシミ落とし効果)
2.プロテアーゼ(タンパク質分解酵素、垢汚れや食べこぼしの汚れ落とし効果)
3.アミラーゼ(デンプン分解酵素、デンプンが糊となり汚れを呼び寄せることを防止)
4.セルラーゼ(繊維分解酵素)

リパーゼ(脂肪分解酵素)
リパーゼは、皮脂や食品に含まれる脂質(トリグリセリド)を分解するほか、界面活性剤の洗浄作用のひとつである乳化作用を促進します。衣服の襟や袖口についた頑固な皮脂汚れや食べごぼしの汚れなど、シミになりやすい汚れに有効です。
トリグリセリドは中性脂肪の一種で、リパーゼはこのトリグリセリドをジグリセリド→モノグリセリド→遊離脂肪酸とグリセリン、という順序で加水分解(水の作用により分子が分解する反応)します。
分解されてできた遊離脂肪酸やグリセリンは、トリグリセリドよりも低い温度で水に溶けるので、楽に洗い流せるようになります。
プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)
プロテアーゼは垢汚れや血液、食べこぼしの汚れなどのタンパク質汚れを直接分解します。タンパク質には繊維と汚れの結びつきを強める作用もあるため、洗剤にプロテアーゼを配合することで洗浄力が高まります。
衣類汚れの約10~20%を占めるタンパク質汚れは大きく2種類に分けられます。水に溶ける水溶性タンパク質(血液、牛乳、卵白など)と、水に溶けないケラチンタンパク質(皮膚表面から剥がれた角質細胞など)です。
水溶性タンパク質は、衣類についてすぐの段階なら水で簡単に洗い流せるのですが、乾燥して固まってしまうと水に溶けにくくなります。
プロテアーゼはタンパク質の分子内にある「ペプチド結合」という部分を切り、より分子量の低いペプチドという化合物に変えます。一般的に、タンパク質の分子量は100万程度ですが、プロテアーゼによって分解されると1万から1,000程度に小さくなり、そのサイズになると簡単に洗い流すことができるようになります。
アミラーゼ(デンプン分解酵素)
アミラーゼとは、お米などの食品に含まれるデンプンを分解する酵素のことです。デンプンはそれ自体が衣類にとっての汚れとなるだけでなく、ほかの汚れを衣類にくっつけてしまう糊のような作用もします。
アミラーゼはデンプンの分子結合を切り、低分子量のオリゴ糖と水溶性デキストリン(炭水化物)に分解して洗い流しやすくします。
セルラーゼ(繊維分解酵素)
セルラーゼとは、木綿やレーヨンなどのセルロース系繊維を分解する酵素のことです。
セルラーゼはほかの洗浄用酵素と違って汚れに直接作用しません。汚れが入り込んでいる繊維部分のまわりのセルロース分子を分解し、閉じ込められた汚れを洗浄液中に解き放つことで洗浄をサポートします。
セルラーゼには繊維のごく細かい毛羽立ちを刈り取る作用もあります。毛羽に付いていた汚れは刈り取られた毛羽と一緒に洗い流されます。また、毛羽立ちがなくなると汚れが取りつく場所が減るので衣類が汚れにくくなり、毛羽立ちのせいで白くぼやけたようになっていた衣類の色柄が鮮やかに蘇る効果も期待できます。




